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「かんかん橋をわたって」努力!勝利!友情!熱い嫁姑バトル漫画

ウェブマンガ広告の常連である漫画家草野誼。

作者名でピンとこなくても「愚者の皮」の作者と聞けばどんな漫画を描いているのかが分かるはず。

愚者の皮 上

愚者の皮 上

愚者の皮 上

[著]草野誼

スマホやパソコンに出る広告では、よくわからんけどすごく気になる漫画の一コマがピックアップされているのをよく見かけます。

愚者の皮の方が話題かもしれませんが、個人的には「かんかん橋をわたって」の方が好きです。

かんかん橋の方もたまにネット広告で見かけますね。広告だけ見ると、嫁姑争いのマンガっぽい。よくあるレディースコミックかな、と思いきや斜め上に突き抜けていくすごい漫画なんですよ、コレ

「かんかん橋をわたって」を読んで

草野誼とは

柔らかい絵柄や作風で勘違いされそうですが、草野誼は男性です。私も最初は女性漫画家かと思っていました。連載先は女性誌、いわゆるレディースコミック誌が多いようですね。

かんかん橋をわたって

初めてこの作品を知ったのは、renta!で1巻無料キャンペーンをやっていた時でした。

主人公は結婚したばかりの渋沢萌(もえ)という若い女性。。生まれ育った町「川南(かーなみ)」から「川東(かわっと)」に移り、夫の実家である家に同居中です。

タイトルにある「かんかん橋」とは、「かーなみ」と「かわっと」をつなぐ鉄の欄干の橋の愛称のこと。実は「かーなみ」と「かわっと」はあまり仲がよろしくない町同士のようです。

姑の不二子は優しく、なんでもそつなくこなす完璧な主婦。萌は気難しい舅と義姉には悩まされるものの、不二子のおかげで穏やかな新婚生活を過ごしていました。

このまま穏やかに時が過ぎると思いきや、優しいはずの不二子から密かに嫌がらせが…!まさかの嫁いびりか…!萌はどうする…!

1巻はよくある陰湿な姑に悩む若妻の話…よくあるドロドロな嫁姑バトルものかなぁ。そう思っていました。

この姑不二子さんがすごい。萌は知りませんでしたが、不二子は「川東いちのおこんじょう(意地悪)」という2つ名の持ち主だったのです。

また宇宙人のような見た目のインパクトも強い。

そんな不二子のもとでたくましくなっていく萌。同じように姑に苦しめられている仲間たちや親身になってくれるおばさん等周りの支えもあり様々な困難を乗り越えていくわけですが

物語の途中で「嫁姑番付」というものが登場します。嫁姑番付とは文字通り。萌が住む町で、ひどい嫁いびりにあっている嫁ほど上位に食い込むようです。ここまでランクインしたくない番付は初めてだ。

川東いちのおこんじょうを姑に持つ萌も、番付に見事4位にランクインしています。

ここから萌は数々のランカーたちと交流を深めていきます。ちなみに萌は4位なので嫁たちの間でちょっとした有名人。

新たな仲間との出会い、仲たがい、そして再び強まる絆…。萌を中心に今まで交流の無かった「嫁」たちは結束を強めていくことになります。

川東で苦しむ「嫁」達を支えるために奔走する萌。嫁コミュニティの中で中心人物となっていきますが、ランカーの一人である権藤木は、ある不安を覚えます。

萌のふるまいがだんだん不二子に似てきている…!巧みに人心を操る不二子に、気づかぬうちに萌も倣うようになっているのでは、と。

そして物語も中盤にさしかかり、この漫画のラスボスが登場します。

川東のアンタッチャブル、そして嫁姑ランキング1位の姑、名前を読んではいけないあの人(なんかどっかで聞いたなこのフレーズ)

彼女は「ご新造さま」。川東のすべてを統べる、マジもんのラスボスです。

町を支配するご新造さまに逆らってしまった萌。その頃妊娠が発覚した萌は、どこの店でも粉ミルクを売ってもらえないなど数々の痛がらせをされてしまいます。

そう「ご新造さま」は川東に住むすべての嫁の姑なのだ

実は姑の不二子とご新造さまは、かつてライバル関係にありました。町の人間を支配するご新造さまでも、不二子だけは支配できないでいます。そう、町の人間すべてがご新造さまに従う中、不二子だけは彼女に屈しないでいるのです。
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※不二子さんは一介の主婦です

そして不二子はたびたび萌の前に現れ、ご新造様と闘うためのアドバイスを施します。

実は今までの嫁いびりは、萌をご新造さまと闘わせるために鍛える修行だったのでした。

この漫画は確かに嫁姑バトルだけど、違う意味でのガチのバトルもんでした。

萌の奮闘のおかげで、川東の人々はご新造さまに反旗を翻します。このころ、袂を分かった筈のかつての仲間、権藤木が最終形態になって戻ってきました。(痩せた)

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ビフォー

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アフター

ここから一気にクライマックスですよ。

今までに登場した仲間たちが集結し、萌を助けるという熱い展開は、あの名作「うしおととら」のラストを思い浮かべました。嫁姑漫画なのにおかしい

そしてなんと最終巻まで不明だった嫁姑番付9位は、旧道沿いの家に住むすべての嫁!(笑いました)

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みんなどこから顔出してるねん、と疑問でしょうか。ご新造さまに支配されている彼女たちが、3年かけてつくった隠し通路から顔を出しています。

彼女たちのおかげでご新造さまの屋敷に侵入することができた萌。

仲間たち、そして師匠である不二子に助けられ、萌は果たしてご新造さまを打倒すことができるのか…!

草野誼の不思議ワールド

rentaのレビューにある、「ワンピースのようだ」の一言がこの漫画の全てを物語っている気がします。

たった一人の若い主人公が、仲間たちと協力し合い強大な敵を打ち倒していくさまはまさにワンピース。

いっきにクライマックスに向かい、畳み掛けるように熱い展開が繰り広げられるさまは、名作少年漫画「うしおととら」を彷彿させる、と書きましたが、他にもところどころ少年漫画を思い起こさせる展開が多いです。

漫画というのはスゴイですね。大海原に飛び出さなくても、異世界に転生しなくても、小さな町中でもこのような大冒険(アドベンチャー)が描けるのですから。

これレディコミ違う、この熱い展開はもう少年漫画。

特に不二子さんというキャラクターが特濃すぎます。萌に負けたご新造さまを旅に誘う姿はかっこいいの一言でした。

最初はただの嫌な姑キャラだったのに、実は師匠キャラだった、という異常なキャラ変更ですよ。

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そしてダイの大冒険のダイ、うしおととらのとらのように最終回では姿を消してしまいました。※死んでいません

イヤー本当にコレ何マンガなのでしょうね

嫁姑という舞台とバトルものの熱い展開というちぐはぐさ。かっこよく舞台から去って行った不二子さんですが、家庭は…?と心配になります。

しかしこのマンガで「草野誼」という漫画家の名前が私の胸に強く刻みつけられました。

他の短編集を読んでもここまでブッ飛んでないんですがねェ…。それでも彼独特の不思議ワールドが漏れ出てるんですが。なんか不安になる漫画が多いです。

かんかん橋と愚者の皮は彼の独特の持ち味がブッちぎりで突き抜けています。

「かんかん橋をわたって」は度々1巻無料で試し読みをしているので、もし無料キャンペーンを見かけた方は是非ご一読ください。

またrenta!だと48時間1チケット(108円)で読むことが出来ます。

この漫画を読んで、ジャンルの迷子さに「???」となりつつ楽しんでいただけたら幸いです。

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