野田サトルが「ゴールデンカムイ」の前に連載していた作品「スピナマラダ!」。
方や明治時代、片や現代。時代は異なるものの、二つの漫画は北海道を舞台に描かれており共通点も多々見られます。
また、作者の野田先生も前作に思い入れがあるのでしょう。
スピナマラダ!を知っていれば「お!」と気づくキャラクターが先生のツイッターでも登場します。
#スピナマラダ版深夜の真剣お絵描き60分一本勝負 #ゴールデンカムイ版深夜の真剣お絵描き60分一本勝負 皆様ありがとうございます。 pic.twitter.com/W0eGwI6hb2
— 野田サトル (@satorunoda) 2016年4月19日
キロランケの隣にいるのはスピナマラダ!のカレークック紅露キャプテン
間違えた。ブログ更新した。https://t.co/6Ix2vufGWo
今週のゴールデンカムイは単行本作業で休載です。 pic.twitter.com/dl90ePYDPp— 野田サトル (@satorunoda) 2016年3月23日
そして何よりゴールデンカムイ本編にもスピナマラダ!キャラクターが登場しているのをご存じでしょうか。
スピナマラダ!のキャラクターを知っていると、ゴールデンカムイの面白さをより堪能できるかもしれません。
今回は両マンガに登場するキャラクターを紹介したいと思います。
もしこれから増えたら追加します。増えてほしいです。
たまにネタバレもしてるので未読の方はご注意ください。
二人の二瓶
まずは我らが二瓶
知名度が高いのはゴールデンカムイの二瓶の方でしょう。
私も金カムを先に知り、のちに野田成分をどうしても補給したくなり「スピナマラダ!」に手を出してしまいました。
同じ名前のキャラが登場している、というのはスピナマラダを読む前に前情報で知っていました。
金カムを読んだことがある方は二瓶鉄造の強烈なキャラクターをよく御存じのはず。
勃起!の決め台詞(?)がよく取り上げられ、奇をてらった人柄のみが注目されがちですが、実はストイックで男前なキャラクターです。
過去にいろいろあった谷垣も二瓶のおかげで「勃起!」とのたまうようになってしまいました。
そんな強烈な印象を読者に残す二瓶鉄造。彼と同じ苗字をもつ男はどんななのか。
スピナマラダ!の二瓶も負けず劣らずすごい男だった
いや、スピナマラダの発表の方が早いので、この言い方はおかしいんですが。
二瓶利光という男
スピナマラダ!2巻 第十話より登場。
勇払高校アイスホッケー部の監督 勇払高校はアイスホッケーの強豪校であり、部活動では二瓶監督のもと血反吐をはくような猛特訓が繰り広げられている。
スピナマラダの主人公である白川朗も紆余曲折を経てアイスホッケー部に所属し、ゴリッゴリにしごかれています。
トリッキーな言動で金カムキャラのように変態の称号がつけられそうですが、アイスホッケーに対する熱情は本物であり、また指導者としては有能だという描写がちょくちょくあるので、根はまともな人物なんでしょう(多分)。
というか殺し殺されが日常の金カム二瓶と比べたらダメですね。
二瓶鉄造の死因なんかニホンオオカミに噛み殺されるですからね。
現代日本ではありえない死因。
センター分けの猫
スピナマラダでは白川朗の祖父の家で飼われていたセンター分け。
ゴールデンカムイのセンター分けは江戸貝弥作の工房に住んでいた(飼われていた?)猫でした。
特徴のある模様の持ち主である猫ちゃんであるセンター分け。セリフがあるわけでもないのですが、ふとした行動がストーリーを動かし妙に強い印象を読者に与えます。
ゴールデンカムイのセンター分けは夕張にいたようですが、スピナマラダの舞台は苫小牧。
グーグルマップで見ると40キロほどでしょうか。そんなにむちゃくちゃ遠いわけではないので金カムのセンター分けは、スピナマラダのセンター分けのご先祖かもしれませんね。
おまけ
あとそんなに似てないけどなんか不憫なところが似ている金カムの谷垣とスピナマラダ!のアズミンとか
谷垣
アズミン
スピナマラダ!にも「牛山」が登場します。
またキロランケが金カムに初登場した際、スピナマラダに登場した若林かと思いました。
彼はライバル校のアイスホッケー部監督ですが、過去にはロシアでプレーしたこともある元ホッケー選手。
ロシアのパルチザンであることが匂わされているキロランケと何か関係があるのでしょうか。
単に描き分けの問題とか言わない。
ゴールデンカムイは「これが伏線だったのかー!」となることが多いので、たまにすごく穿って読んでしまうクセがついてしまいました。
しかも普通にさらっと描かれるので、後になってあれが伏線…!となるのでスゴイ。
ミヤマクワガタとか。
こっちはスピナマラダ!のミヤマくん どっちのミヤマくんもかわいそう
金カムとスピナマラダ!を読んでると、両作品をより深く楽しむことができると思います。
埋もれた名作、早すぎた名作。打ち切りで終わってしまったスピナマラダですが、野田先生もスピナマラダ!の続きを書きたい、とブログでおっしゃっています。
いつか続編が描かれることをいちファンとして願います。
まだスピナマラダ!を読んでいない方はスピナマラダ!を読んで是非野田ワールドを堪能してほしいです。